アルノー・ルグ移動平均線（ALMA）とは？
アルノー・ルグ移動平均線（ALMA）インジケーターは、従来の移動平均に含まれるノイズを最小限に抑え、従来の移動平均よりも信頼性のあるシグナルを生成することです。価格の小さな変動を除去し、左から右、そして右から左への移動平均（MA）を2回適用することで、トレンドがより明確になるように設計されています。
アルノー・ルグ移動平均線（ALMA）の歴史
ALMAは、アルノー・ルグーとディミトリオス・ドゥジス・ルーカスによって開発されました。当時の移動平均に比べ、よりスムーズで反応性の高い移動平均を目指して作られました。ALMAはガウスフィルターに大きな影響を受けており、ハル移動平均（HMA）と比較されることが多いですが、効果性とスムーズさでHMAを上回るとされています。
アルノー・ルグ移動平均線（ALMA）の計算方法
ALMAの要素には、ウィンドウサイズ、オフセット、シグマの3つがあります。ウィンドウサイズは、ルックバック期間を意味します。オフセット値は、ALMAが反応性または平滑性にどれだけ傾くかを調整するために使用されます。シグマ設定は、フィルタのパラメータとして使用されます。ALMAを計算するには、まず入力シリーズとウィンドウサイズに基づく重み付けをガウス関数で計算します。この重み付けのピーク値はオフセットによって決定され、幅はシグマによって決定されます。その後、重み付けの合計で重み付けの和を割ります。
Tradingviewでの設定方法
インジケーターの検索で『alma』と入力すると公式のアルノー・ルグ移動平均線が見つかります。
アルノー・ルグ移動平均線（ALMA）を使用した取引戦略の例
強い上昇トレンドでは、価格はALMAの上に位置し、強い下降トレンドでは、価格は移動平均の下に位置します。そのため、他のサポートやレジスタンスツールと同様に、リトレースメントやブレイクアウトを取引することができます。また、取引システムに過剰売買を特定するためのストキャスティクスを含めることもできます。
サポートとレジスタンスの特定
アルノー・ルグ移動平均線（ALMA）は、サポートとレジスタンスのレベルを特定するために使用できます。価格とALMAの間のギャップが広がったり縮んだりすることで、トレンドのブレイクアウトやリトレースメントを取引することができます。また、ストキャスティクスが示す過買いまたは過売りの状態を確認することもできます。
他の移動平均との組み合わせ
チャートでは青い線が50期間ALMA、水色の線が10期間EMA、紫色の線が5期間EMAになります。
ALMAをEMAと一緒に使用して売買シグナルを見つけるトレーダーもいます。例えば、期間50のALMAと期間5および期間10のEMAを使用すると、価格がALMAよりも上でEMAが交差する場合は買いシグナルが示されます。逆に、資産価格がALMAよりも下でEMAが交差する場合は売りシグナルが示されます。
相対力指数（RSI）との組み合わせ
ALMAとEMAが交差した部分のRSIをチェックするとRSIの50付近（売られ過ぎでも買われ過ぎでもない）のラインを交差しています。
ALMAを相対力指数（RSI）と組み合わせることで、資産価格のモメンタムを示すことができます。RSIが資産価格が過買いであり、ALMAが価格よりも上にある場合、チャートは強力な売りシグナルを示しています。一方、RSIが過売りであり、ALMAが価格よりも下にある場合、強力な買いシグナルが示されます。
パラボリック・ストップ・アンド・リバース（SAR）との組み合わせ
パラボリックSARはTradingviewのコミュニティスクリプトのParabolic SARを利用しています。ALMAは期間50です。
https://jp.tradingview.com/script/MddD4giy-Parabolic-SAR/
トレーダーは、パラボリックSARとALMAを組み合わせて使用することもできます。資価格がALMAよりも上で、パラボリックSARが高価格よりも下にある場合、買いシグナルが示されます。一方、資産価格がALMAよりも下で、パラボリックSARが高価格よりも上にある場合、売りシグナルが示されます。
ボリンジャーバンドとの組み合わせ
ボリンジャーバンドはTradingViewの公式になります。ALMAは期間50です。
ALMAは、ボリンジャーバンドと組み合わせて使用することができます。ボリンジャーバンドは、市場のボラティリティに応じて動くため、価格が下のボリンジャーバンドに達し、ALMAの上にある場合、資産を買うことを示します。また、価格が上のバンドに達し、ALMAが価格よりも上にある場合は、売りシグナルが表示されます。
オレンジのラインはボリンジャーバンドの基準になる移動平均線です。移動平均線なのでALMAとほぼ同じ動きですがALMAの方が線が滑らかで判断しやすくなっています。
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