筆者自身もFXに挑戦してきましたが、資金を順調に増やし2~3倍にしたこともあります。しかし、その後全ての資金を失い、損失を繰り返している現状です。これは、FXが厳しい世界であることを改めて実感する結果となりました。
FXで成功するためには、相場の動きを正確に読み取り、自分自身のトレードスタイルを確立することが重要です。また、損失を最小限に抑えるためのリスク管理も欠かせません。
利益を出している人の割合は?
FXで損をしている人は90%と言われていますが、世界では儲けている人は相場を自由に操ることのできるヘッジファンドなどの機関投資家です。
一般社団法人金融先物取引業協会の調査では、60.3%の人が利益を出していることが公開されていますが、何年も継続的に利益を出す人は少なくなりそうです。
FXに絶対に儲かる必勝法や聖杯は存在しないと言われていますが、継続的に利益を出すには為替相場の状況を把握してトレード手法を変えたり、為替相場の状況が読めない時には取引をしないなどの対応が必要です。
為替相場はどのようになっているのか?
外国為替取引はゼロサムゲームと呼ばれており、利益を出す人がいれば損する人が必ず存在する世界です。
取引参加者について言えば、通貨が必要な実需筋(輸出や輸入、海外の資産購入など)が5%、利益を出すための投機筋(ヘッジファンド、機関投資家、個人投資家、金融機関など)が95%を占めると言われています。
実需筋の行動については、通貨が必要な分だけ売買しています。日本企業に特有の「五十日(ごとうび)」と呼ばれる日に海外への送金や決済処理が行われるため、その日に通貨を必要とする企業は売買を行います。
仲値と呼ばれる金融機関が外国為替を取引する際の基準になるレートの発表が午前9時55分に行われるため、東京市場が開く9時から午前9時55分付近はドル円が上昇する傾向があります。
ランダムウォーク理論
相場の世界には、ランダムウォーク理論と呼ばれる考え方があります。これは、短期的には株価や為替相場の値動きは完全に無作為であり、予測不可能であるという理論です。つまり、ランダムウォーク理論に基づくと、株価や為替相場の値動きを予測することはできず、50%の勝ち負けで最終的にはプラスマイナスゼロになると考えられます。
しかし、実際には、ランダムウォークをベースに、ファンダメンタル分析やテクニカル分析などを用いてトレードしているトレーダーの存在や、大衆心理の影響などにより、相場は日々変化しています。
ファンダメンタル分析とは、企業の業績や経済指標などの基本的な情報を分析し、株価や為替相場の動向を予測する手法です。一方、テクニカル分析は、過去の株価や為替相場のチャートを分析し、値動きのパターンを見つけ出し、今後の値動きを予測する手法です。
ランダムウォーク理論に従って、予測不可能な相場を前提にトレードすることもできますが、ファンダメンタル分析やテクニカル分析などの手法を用いることで、より精度の高いトレードが可能になると考えられます。
テクニカル分析は有効なのか?
テクニカル分析は、相場の過去の価格や出来高などのデータから将来の相場を予測する手法です。一方で、ファンダメンタル分析は、企業の業績や経済指標など、株価に影響を与える情報を分析して、将来の株価を予測する手法です。
テクニカル分析には、オシレーターなどのテクニカル指標があります。これらの指標は、相場のトレンドや変化点などを捉えるのに有効ですが、完全に正確な予測をすることはできません。これは、相場の変化が常に予測不可能なランダムウォークであるためです。
しかしながら、テクニカル分析は市場参加者に広く利用されており、テクニカル指標の変化が相場に与える影響も大きいと考えられます。つまり、テクニカル分析は、市場の動向に関する情報を得るためには有効な手段であると言えます。
また、テクニカル分析を使ってトレードする場合、単一の指標に依存せず、複数の指標を組み合わせた分析を行うことが重要です。これによって、トレンド転換や相場の変動をより正確に予測することができます。
総じて、テクニカル分析は有効な手法であり、複数のテクニカル指標を活用して取引をすることで利益を上げることもできますが、単一の指標に過度に依存することは避けるべきです。また、相場の変化が常に予測不可能であることを忘れずに、慎重にトレードを行うことが重要です。
ファンダメンタル分析
ファンダメンタル分析とは、経済や政治などのファンダメンタル(基礎的)な要因を分析することによって、株価や為替相場の変動を予測する手法です。例えば、経済指標が発表された際には、その数値が予想を上回った場合は通貨価値が上昇する傾向があります。特に、米国の雇用統計やGDPなどの数値は市場の注目を集め、相場に大きな影響を与えます。
また、株価指数や金利などのファンダメンタルな要因も重要です。例えば、日本の株価指数である日経平均株価が上昇すれば、円相場も上昇しやすい傾向があります。さらに、米国債10年の長期金利も為替に連動しやすいです。これは、金利が高いということは、その国の債券市場が魅力的であると判断されるため、その国の通貨が需要を集めるからです。
ファンダメンタル分析は、相場の動きを予測するために重要な手法ですが、その解釈には個人差があります。そのため、ファンダメンタル分析だけに頼って取引をすることは危険です。加えて、市場は常に変化しており、ファンダメンタルな要因だけでなく、テクニカル分析や大衆心理なども考慮する必要があります。
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