ストキャスティクス(stochastics)とはStochastic oscillatorが正式名称で日本語では推測統計学になります。
シカゴの先物トレーダーのジョージ・レーン氏(George Lane)が1950年代後半に発表したオシレーターで、ストキャスティクスにはファースト・ストキャスティクス (fast stochastics)、スロー・ストキャスティクス (slow stochastics)が利用されています。
現在、主流のストキャスティクスは使いやすさからスロー・ストキャスティクスがよく使われている状況です。
ストキャスティクスはトレンドが強すぎと天井や底に貼り付いた状態になりますので、強いトレンドの確認にも使えます。
ファースト・ストキャスティクスの使い方
ストキャスティクスは青色の線が%K(Fast)、赤色の線が%D(slow)で構成されています。
青い枠の部分がストキャスティクスの20~80%になっていて中央の線は50%です。
80%を超えると買われ過ぎで20%を下回ると売られ過ぎの状態になります。
緑の円の場所ですが%Kと%Dの線がクロスしているので売買シグナルが発生しています。
ファースト・ストキャスティクスの設定方法
ファースト・ストキャスティクス%Kの設定期間は5日、9日、14日が多いです。
トレーディングビューの公式のストキャスティクスの設定は14日で、一般的には9日です。
%Kは設定した期間の高値と安値から現在の価格がどの位置にいるのかを表しています。
『%K Smoothing』は平滑化をするための期間を設定します。ファースト・ストキャスティクスは1日になります。
『%K Smoothing』の値を3に変更するとスロー・ストキャスティクスとして使用できます。
『%D Smoothing』は%Kを平均化する設定で3日の場合は1日目の%K、2日目の%K、3日目の%Kを合計して3で割ります。
スロー・ストキャスティクス の使い方
青い枠のインジケーターがファースト・ストキャスティクスで赤い枠のインジケーターがスロー・ストキャスティクスです。
線は%DとSlow%DになっていてSlow%Dは%Dの設定した期間の平均から計算しています。
スロー・ストキャスティクスの方が線が滑らかになっていて線のクロス部分も少なくなっています。
売買シグナルが多く発生すると騙しも多くなるので判断しやすいスロー・ストキャスティクスを使う人が多いです。
緑の垂直線と赤色の垂直線で売買シグナルが発生していますが、スロー・ストキャスティクスの方が遅れてクロスしています。
ストキャスティクスの計算方法
%K(fast)(単純移動平均)の計算方法
$$%K(fast) = {現在値 - 安値\over高値 - 安値} × 100$$
高値と安値は設定期間の高値と安値になります。
%D(fast)の計算方法
%Dの値を通常の3にした場合です。
$$%D(fast) = {%K1 + %K2+ %K3\over3}$$
1日目の%K1、2日目の%K2、3日目の%K3を3日間の3で割っています。
%K(slow)(単純移動平均)の計算方法
%D(fast)と同じ計算方法です。
%D(slow)の計算方法
%Dの単純移動平均、値は通常の3に設定。
$$%D(slow) = {3日間の%Dを合計\over3}$$
ストキャスティクスのダイバージェンスでトレンドの転換を確認する
ダイバージェンスはオシレーターでは下がっている状態なのに相場が上昇していて逆になっている状態です。
ストキャスティクスは徐々に切り下がっていますが、チャートは上昇しています。
ストキャスティクスのヒドゥンダイバージェンスでトレンドの転換を確認する
ヒドゥンダイバージェンスはオシレーターでは上がっている状態なのに相場が下降していて逆になっている状態です。
ストキャスティクスは徐々に切り上がっていますが、チャートは下降しています。
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